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熱傷(やけど)

熱傷の概要

熱傷とは、一般的に「やけど」と呼ばれる皮膚の損傷を指します。これは、高温の物体、熱湯、火などが皮膚に接触することで生じます。カイロやこたつなどなど低温のものに長時間接触し続けることでおきる低温熱傷もあります。熱傷は痛みを伴い、その程度により皮膚の外層だけでなく、深部の組織にも損傷を与えることがあります。熱傷の範囲や深さに応じて、適切な治療が必要となります。

熱傷の重症度分類

熱傷はその深さと範囲に基づいて、以下のように分類されます。
重症度は、熱源の温度、接触時間、圧力、皮膚の厚さによって決まります。

1度熱傷(表皮熱傷)

1度熱傷は皮膚の最も外側の層である表皮に限られた損傷を指します。一般的には日焼けがこれに該当します。症状としては、赤み、痛み、腫れが見られますが、水疱(すいほう)は通常形成されません。治癒は比較的早く、数日から一週間程度で完治します。傷跡が残ることはほとんどありません。

2度熱傷(真皮熱傷)

2度熱傷は表皮の下の真皮まで損傷が及ぶもので、浅い2度熱傷と深い2度熱傷に分けられます。浅い2度熱傷では、水疱が形成され、痛みが強いことが特徴です。深い2度熱傷では、水疱が破れた後、赤みや白っぽい色に変わることがあります。治癒には2週間以上かかることがあり、場合によっては瘢痕(はんこん)が残ることもあります。

3度熱傷(全層熱傷)

3度熱傷は皮膚の全層、さらに皮下組織まで損傷が及ぶ深刻な熱傷です。皮膚は白色や茶色、黒色になり、痛みを感じないこともあります(神経が損傷しているため)。自己治癒は困難で、しばしば皮膚移植が必要となります。治療が遅れると、感染症やショック状態になるリスクが高まります。

4度熱傷

4度熱傷はさらに深く、筋肉、骨、その他の組織まで損傷が及ぶ最も重篤な熱傷です。生存率は低く、緊急の医療措置が不可欠です。この段階では、広範な組織の破壊が見られ、長期間の入院や複数の外科手術が必要になることが多いです。

熱傷の処置や治療法

  1. 冷却:すぐに熱傷部位を冷水で冷やします。20分を目安に冷やして下さい。氷を直接当てることは避けてください。受傷後すぐに冷やすことで、重症化や熱傷の範囲が広がることを防ぐことができます。
  2. 保湿:受傷後は皮膚が弱くなります。保湿剤や軟膏を塗布し、皮膚の乾燥を防ぎます。感染を予防する効果もあります。
  3. 鎮痛:痛みがある場合は、鎮痛剤を使用します。

 

熱傷は、軽いものから重いものまでさまざまですが、早めの適切な対応が重要です。軽い1度熱傷は自宅で対処できますが、2度以上の熱傷は必ず病院で治療を受けてください。特に3度、4度の熱傷は命に関わるため、迅速な医療措置が必要です。当クリニックでは、熱傷の重症度に応じた適切な治療を提供しておりますので、お困りの際はぜひご相談ください。

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