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睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の概要

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に呼吸が一時的に止まる、または浅くなる状態を繰り返す病気です。この状態が続くことで、睡眠の質が低下し、日中の眠気や疲労感を引き起こすことがあります。SASは一般的に成人に多く見られますが、子供や高齢者でも発症する可能性
があります。

睡眠時無呼吸症候群の症状について

SASの主な症状には以下のものがあります。

  • いびき:大きないびきはSASの最も一般的な症状です。
  • 日中の眠気:夜間の睡眠が断片的になるため、日中に強い眠気を感じることが多いです。
  • 集中力の低下:日中の眠気や疲労感から、集中力や記憶力が低下することがあります。
  • 頭痛:特に朝起きたときに頭痛を感じることがあります。
  • 口渇:夜間に口呼吸をするため、朝起きたときに口が乾いていることが多いです。

睡眠時無呼吸症候群の種類と原因について

SASは主に以下の3種類に分類され、それぞれ異なる原因があります。

1. 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)

  • 原因:気道の閉塞が原因で、喉や舌の筋肉が睡眠中に緩むことで気道が狭くなり、呼吸が止まることがあります。肥満、扁桃腺の肥大、鼻中隔の偏位などが危険因子です。

2. 中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSAS)

  • 原因:中枢神経系の問題が原因で、脳が呼吸をコントロールする信号を適切に送れない場合に起こります。心不全や脳卒中などの疾患が関与することがあります。

3. 混合性睡眠時無呼吸症候群

  • 原因:OSASとCSASの両方の特徴を持つもので、気道の閉塞と中枢神経系の問題が同時に存在する場合に発症します。

睡眠時無呼吸症候群と高血圧の関係

SASは高血圧の原因となることが多くの研究で示されています。本来睡眠中は、血圧は低くなりますが、睡眠中に呼吸が止まることで酸素不足となり、体がそれを補おうとして血圧が上昇します。これが繰り返されることで、持続的な高血圧状態が引き起こされることがあります。
また、SASに伴うストレス反応や交感神経の活性化も血圧上昇の一因となります。

睡眠時無呼吸症候群の検査方法について

SASの診断にはいくつかの検査方法があります。

  • 簡易睡眠検査:家庭で行うことができる簡易な検査で、主に酸素飽和度と呼吸パターンを測定します。まずこの簡易検査を行い、重症の睡眠時無呼吸症候群(AHI≧40)であれば、すぐに診断がつきます。
  • 詳細な検査(ポリソムグラフィー:PSG):軽症や中等症の場合は、睡眠中の脳波、心拍、酸素飽和度、呼吸パターンを詳細に測定する詳細な検査を行い確定診断を行います。以前は、入院が必要な検査でしたが、精密検査も自宅でできるようになりました。

睡眠時無呼吸症候群の治療法について

SASの治療には以下の方法があります。

  • 生活習慣の改善:体重管理や禁煙、アルコールの摂取を控えることが推奨されます。特に肥満はSASの大きなリスクファクターであるため、適切な体重管理が重要です。
  • 持続的気道陽圧療法(CPAP):CPAPは、睡眠中に気道に一定の圧力をかけることで気道を開いたままに保つ装置です。これにより、気道の閉塞を防ぎ、無呼吸状態を防ぎます。CPAP装置は鼻や口に装着するマスクを通して空気を送り込み、患者さんがスムーズに呼吸できるようにします。使用することで、いびきの改善や日中の眠気の軽減、さらには血圧の低下も期待できます。CPAP療法は非常に効果的で、多くの患者さんに使用されています。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、適切な診断と治療を受けることで、症状を改善し、生活の質を向上させることが可能です。特に、高血圧との関連があるため、早期の対応が重要です。もし、いびきや日中の強い眠気、集中力の低下などの症状が気になる場合は、ぜひ当クリニックにご相談ください。専門の医師が適切な検査と治療を提供いたします。健康な睡眠を取り戻し、毎日を元気に過ごしましょう。

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