花粉症治療薬の選び方:効果・眠気・用法で比較!
花粉症治療薬の選び方
春や秋の花粉シーズンになると、多くの方がくしゃみや鼻水、目のかゆみに悩まされます。花粉症の治療薬にはさまざまな種類があり、効果の強さや副作用(特に眠気)に違いがあります。また、運転に影響を与えるかどうか、服用のタイミングも異なります。今回は、花粉症治療薬を「①効果の強さ」「②眠気の強さ(車の運転が可能か)」「③用法(飲み方)」の3つの視点から解説します。
公表されている情報と私自身の経験や情報も含まれます。特に効果の強さに関しては、様々なご意見や情報があります。
効果の強さで選ぶ
花粉症治療薬には、効果が強いものとマイルドなものがあります。強い薬ほど症状をしっかり抑えられますが、副作用(眠気など)が出やすいこともあります。
効果が強い薬
- レボセチリジン(ザイザル®)
- オロパタジン(アレロック®)
- ルパタジン(ルパフィン®)
効果が中程度の薬
- ベポタスチンベシル(タリオン®)
- ビラスチン(ビラノア®)
- エピナスチン(アレジオン®)
効果が比較的マイルドな薬
- フェキソフェナジン(アレグラ®)
- ロラタジン(クラリチン®)
効果が強い薬を選ぶと、症状の改善が早くなりますが、眠気の副作用が強く出ることがあるため注意が必要です。
眠気の強さで選ぶ
抗ヒスタミン薬の種類によって、眠気の出やすさに違いがあります。特に、運転の可否にも関わるため、服用する際は注意しましょう。
眠気が少ない薬(運転可能)
- アレグラ®
- クラリチン®
- ディレグラ®
- デザレックス®
- ビラノア®
眠気がやや出やすい薬(運転注意)
- アレジオン®
- エバステル®
- タリオン®
眠気に関しては、個人差があります。眠気が強いものでも全く眠くならない人もおられます。また、用法(飲み方)を工夫することで日中に眠気を抑えることができる場合もあります。
用法(飲み方)で選ぶ
花粉症の薬は、1日1回のものと1日2回のものがあります。忙しい方や飲み忘れが心配な方は、1日1回の薬が便利です。その他、空腹時に内服するものもあります。
一般的に眠気が強い薬は、眠前に1回内服するケースが多いです。
1日1回服用の薬
- アレジオン®(いつでも)
- クラリチン®(食後)
- ジルテック®(眠前)
- ザイザル®(眠前)
- デザレックス®(いつでも)
- ビラノア®(空腹時)
1日2回服用の薬
- アレグラ®(いつでも)
- アレロック®(朝・眠前)
- ディレグラ®(朝・夕 空腹時)
- タリオン®(いつでも)
服用のタイミングによって効果の持続時間が変わるため、生活リズムに合わせて選びましょう。
まとめ
花粉症治療薬の選び方は、
- 効果の強さで選ぶ(症状の重さに応じて)
- 眠気の強さで選ぶ(運転の有無に注意)
- 用法で選ぶ(服用の回数やタイミング)
がポイントになります。
花粉症の治療薬は様々なものがあります。個々の症状や生活様式に合わせて薬を選択することが大切です。花粉症でお悩みの方、薬をもらっているが症状がスッキリしない、眠気が強くて困っている方がおられましたらぜひご相談ください!
今回は、花粉症の治療薬の中でも抗ヒスタミン薬にしぼってお話しました。花粉症の治療には、他にロイコトリエン受容体拮抗薬、点眼薬、点鼻薬等もあります。組み合わせることで症状を緩和させたり、眠気を抑えることができる場合もあります。これらの治療は次回の記事でお話します。